アイドリングストップ車専用バッテリーと普通のバッテリーの違い
2012年 06月 21日

最近、いろいろなメーカーで、アイドリングストップする車が
多く販売されてます。
アイドリングストップ車は、ハイブリッド車などと比較すると
比較的低コストで開発でき、それでいて燃費に対して
7~10パーセントの向上効果があるメリットがあります。
電池工業会規格によると、自動車の使われ方は、地域、
ユーザー、用途で異なるものの平均すると1日当たり50回
停車すると想定されています。
その使われ方で、普通のバッテリーの耐久試験を行った場合
普通のバッテリーでは、上図の負極耳部が約1年で腐食し
断線してしまうそうです。
それは、なぜかというと、バッテリーにとって最大の仕事は
エンジンをかけることです。
一回のエンジン始動でバッテリの―性能のうち10パーセントから
20パーセントつかわれます。
しかしながら、今迄の車は、アイドリングストップ車ではなかったので
走行中に十分100パーセント近くまで充電する事が可能でした。
ところが、アイドリングストップ車では十分に充電する前にまた
エンジンをかけなければならず、バッテリーにとって
過酷な状態になります。
ということで、アイドリングストップ車には、専用のバッテリーを
つけないと、早くバッテリーがダメになります。
(参考)
パナソニック ジャーナル VOL56 アイドリングストップ車用液式鉛蓄電池の開発
原田 岬 杉江 一宏
重労働しても、そのあとでたっぷり休憩時間があったのが
疲労回復が中途半端なままでなんども重労働を
すると思えばいいのです。
では、アイドリングストップ車専用のバッテリーは
どこが工夫されているのかというと
1、疲労状態における充放電の耐久性の向上
2、短時間で充電状態を回復できる性能の向上
3、負極耳部の耐久性の向上
が、改善されています。
2については、パナソニックの場合では
従来のバッテリーに対して、バッテリー内部の抵抗を
半分近く減らしているので
充電時の、今迄より約2倍の電流を流すことが
出来るようになってます。
電流( I ) = 電圧( V ) ÷ 抵抗( R )
昔、ならった式の通り、抵抗が半分になると
電圧が一定ならば電流が2倍になるという
だけなんですが、なんとなくうれしい
感じです。